2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧
虎屋季節の生菓子 水仙妹が袖(すいせんいもがそで) 虎屋6月後半の限定生菓子、水仙妹が袖。難解な名前のお菓子です。1830年からの意匠と言うから歴史のあるお菓子です。 水仙は、調べるとくずきりのことを水繊(煎)と呼んでいて、水仙とも表記されるようにな…
仙太郎の水無月 しろ いよいよ明日6月30日は夏越の祓(なごしのはらえ)。1年の前半半分の最終日です。これまでの半年のけがれを祓い、新しい後半の半年を迎えようとする1日です。 その日に食べるのが水無月。昔は夏の暑さをしのぐために貴重品とされた氷を…
虎屋季節の生菓子 木陰の水(こかげのみず) 虎屋6月後半の限定生菓子、木陰の水。 夏の強い日差しをさえぎる木の陰の静けさに心休まります。その木陰を流れる冷たい清流を思わせる和菓子です。青い琥珀羹と白い道明寺羹でそれを具現化しています。 琥珀羹は、…
老松 季節の生菓子 青楓(あおかえで) 青楓は初夏の上生菓子の定番のひとつ。 秋の紅葉だけでなく、初夏の青々として爽やかな葉の様子が和菓子のモチーフに使われるのだそうです。 もっちりとした生地で白餡を包み込んでいます。 はじめ、青楓という名前を見…
虎屋季節の生菓子 観世水(かんぜすい) 虎屋6月後半の限定生菓子、観世水。 室町幕府三代将軍 足利義満が能楽の観世大夫に与えた屋敷に名水の誉れ高い井戸があり、持ち主の名にちなんで観世井(かんぜい)と称せられていたそうです。その井戸にできる渦を意匠…
鶴屋吉信 季節の生菓子 常夏女(とこなつめ) 百貨店の店頭に鶴屋吉信の季節の和菓子が帰ってきました。6月後半限定の和菓子です。 常夏は、源氏物語の巻名に由来し、そこに登場する玉鬘(たまかずら)を、イメージされているのかと思います。 また、常夏はなで…
仙太郎の水ようかん こし 仙太郎の夏の和菓子、水ようかん こし。 説明する必要もなく、暑い夏に冷やして食べたい水ようかん。仙太郎は、天然の素材ばかりを使い、作りたてを店頭に出してくれるので、その鮮度も美味しさに加わります。餡の上品で奥深い甘さ…
虎屋季節の生菓子 紅抓羊羹(べにつまみようかん) 虎屋6月後半の限定生菓子、紅抓羊羹。 ふきんで茶巾絞りにした抓羊羹(つまみようかん), つまみ上げたようなこの意匠は江戸時代からよく見られるものだそうです。餡、砂糖、葛をねって、蒸しあげた生地で作ら…
老松のうきくさ うきくさという漢字がうまく変換されません。くさかんむり、さんずいに平と書いて、うきくさと読む。別の漢字は浮草。早苗が育つ頃、田んぼを緑一面に覆うのが浮草。その光景を和菓子に写したのがこのお菓子です。 もっちりした生地に白餡を…
虎屋季節の生菓子 沢辺の蛍(さわべのほたる) 虎屋6月後半限定の生菓子、沢辺の蛍。 川べりでほのかに明るい光を宿して飛ぶ蛍。夏の風物詩のひとつと言えます。水辺の草むらで光る蛍を、緑のそぼろと琥珀糖で表現されています。 ほぼ毎回作られる小倉餡をそぼ…
仙太郎 水無月(みなづき) 黒 6月30日は夏越の祓(なごしのはらえ)。一年の半分が終わる日に、これまでの前半の半年のけがれを祓い、新しい後半の半年を迎えようとする。その日にこの水無月を食べるとされています。 本来は貴重品とされていた氷を意味する三…
仙太郎 くず桜 仙太郎の夏のお菓子、くず桜。 葛が透明になるまで暖めて(本返し)、小豆のこし餡を手で包み、最後に塩漬けされた2枚の桜葉で挟みこんだお菓子です。 葛のプルプルとした食感の後に上質な甘味が待っていて、心が震える美味しさを味わえます。…
虎屋季節の生菓子 若葉のかおり 虎屋6月の限定生菓子、若葉のかおり。 道明寺粉で作った生地で小倉餡を包みこんだ饅頭のパターン。 初夏は、草木の緑が鮮やかな、生命力に満ち溢れる季節。この若葉のかおりは、楓の焼き印が押されていて、瑞々しい葉の香りを…
老松 紫陽花きんとん 京都・老松の上生菓子、紫陽花きんとん。 鈴懸や虎屋の紫陽花と比べると、色合いの鮮やかさという点では色の付いた寒天を使っていない分、落ち着いたヴィジュアルで、インパクトは強いとは言えません。しかし、中の餡が上品で穏やかな味…
虎屋季節の生菓子 紫の玉 虎屋6月前半の限定生菓子、紫の玉。 紫陽花は雨の中に咲くのが最もよく似合うとされています。青や薄紫色の小花を集め、玉のように咲き誇る様子から、この紫の玉という名前が付けられたそうです。 羊羮製、白餡入りのパターンのお菓…
虎屋季節の生菓子 葛焼(くずやき) 虎屋6月前半の上生菓子、葛焼。 葛、砂糖、餡をねって、蒸しあげた生地を枠に流し、冷ましてから四角く切り、小麦粉をまぶして銅板で焼いたものです。 葛と餡の組み合わせは抹茶との愛称がよいとされ、お茶菓子に重宝される…
仙太郎 茶の雫 仙太郎 季節の生菓子、茶の雫。抹茶入りの葛に丹波大納言小豆を炊き込んで、仕上げを笹で巻いたものですが、、まさに笹から葛がしたたり落ちそうなしずる感がたまりません。 写真を見ているだけでも美味しそうですが、口に入れると葛のプリプ…
虎屋季節の生菓子 紫陽花 虎屋6月前半限定の上生菓子、紫陽花。 関東地方も梅雨入りになり、今日は終日しとしとと雨が降り、まさに梅雨の典型的な天気になりました。そんな雨に濡れて輝きを放つのが紫陽花の花。 箱根登山鉄道沿線の紫陽花や、鎌倉のお寺の紫…
亀十の きんつば 甘党にとって憧れの店、浅草 亀十。どら焼きが代名詞の亀十の餡の味をダイレクトに楽しめる、きんつば。亀十の餡の美味しさをシンプルに味わうにはもってこいのお菓子です。 個人的には、ふわふわの生地に包まれた、どら焼きの方がやはり美…
仙太郎 おはぎ 玉露 仙太郎 季節のおはぎ、玉露。八分つきにしそを混ぜ、それを玉露餡で包みこんだシンプルなおはぎです。 玉露餡が香り、味わいが際立っていて、苦みばしる美味しさがあります。立春から数えて八十八夜がお茶の旬と言われますが、まさに旬の…
虎屋季節の生菓子 初蛍(はつぼたる) この日が戻ってくるのを待っていました。 虎屋の季節の上生菓子が再開されました。6月前半の上生菓子、初蛍は、小さな桃のむきたてのような、つるんとした感じのシンプルなヴィジュアルのお菓子です。 その夏初めて現れた…
招福楼 黒糖半生わらび餅 滋賀県の名料亭、招福楼の和菓子。コースのデザートとして供されているものを、伊勢丹新宿店ではデザートとして販売してくれています。 わらび粉の少し苦みばしった味と黒糖の甘さが調和して奥深い味わいのお菓子になっています。 …
亀十の 松風 浅草 亀十のどら焼きに次ぐ人気商品がこの松風。シフォンケーキのようでもある周りの生地はふわふわで蒸しパンのようでもあります。黒糖を混ぜて作った生地でつぶ餡が巻き込まれていて、異なる甘さの二重奏で味覚を楽しませてくれます。 黒糖の…
仙太郎 竹の水 小豆こしあんを使って作った水羊羹、その炊きたてを伐りたての青竹に流し込まれたもので、出来立てがぎゅっと凝縮されて出来上がっている感じです。 冷蔵庫で冷やしてから、青竹の底に小さな穴を開けて空気を入れると、青竹から冷えた水羊羹が…
鈴懸 八女乃濃茶(やめのこいちゃ) 鈴懸と同じ福岡県のお茶処、八女の抹茶を使用した冷やして食べるスイーツともいえるお菓子です。抹茶の味わいが濃茶の名の通り濃厚で、一瞬、苦いっと思いますが、その濃厚さは後を引かず、むしろ餡の甘さを引き立てて、…
亀十 最中 黒あん 使われている材料が、砂糖、大納言小豆、もち米の3つだけ。大納言小豆がこれでもかと、びっしりと皮と皮の間に詰まっています。 その甘さの強烈なことといったら、もうこれ1個でしばらく甘いものは食べなくてもいいと思うほど、甘味を堪…
鈴懸 本蕨餅(ほんわらびもち) 九州産の本わらびを使用したわらび餅に、深煎りした黄粉をまぶして作られています。 本わらびならではの、もっちりした弾力と少し苦味のある風合いが私は大好きです。 わらび餅とうたいながら、本わらびを使わないことが市場で…
亀十 どら焼き 黒あん ご存じ、浅草は亀十のどら焼き。浅草に所用で出掛けたついでに舟和の芋ようかんと亀十の和菓子を買いました。いつもは長蛇の行列ですが、緊急事態宣言が解除されて間もないタイミングだったからか、ほとんど待たずに買うことができまし…
舟和 芋ようかん ご存じ舟和の芋ようかん。 6月1日に浅草に行く所用があり、がら空きの仲見世を通って指定の場所に行く途中で、舟和の出店に遭遇し、会社のお土産にと買いました。 20年以上食べてなかったのではないでしょうか。改めて説明書を読むと、明治3…
鈴懸 6月の上生菓子 紫陽花(あじさい) 錦玉(きんぎょく)とは、寒天を溶かして作るお菓子の名前。赤紫、青紫、透明の錦玉を寄せ、求肥と白餡を包み込みました。 こんなにきれいで、こんなに美味しいお菓子はそうそう出会えるものではないと思います。 まさ…